地域政策の便益評価と効率性評価に関する研究


研究概要
1.地域政策の便益評価
昨今の厳しい財政状況によって,博物館などの様々な公共施設は料金収入をベースとした収支バランスを中心に施設の存廃が判断されるようになりました。しかし,公共施設は利用者だけでなく地域社会に様々な影響を与え,料金収入のみでは判断できません。本研究は,公共施設やサービスの様々な効果と費用を測定し,住民にとって真に望ましい整備と運営のあり方を導くことが目的です。
2.地域政策の効率性評価
地方自治体は住民にとって必要不可欠な様々なサービスを供給しています。今後,人口減少が続くことが予想される自治体で,それらのサービスを安定的に供給し続けるには「最少の経費で最大の効果を挙げる」工夫が不可欠です。本研究は,公共事業を対象に効率性を評価するとともに効率的な経営を実現するための要因を検証することで,これからの経営の指針を探ることを目的としています。
【書籍】
・『地域政策の経済学』,日本評論社,2018年
・『文化経済学-理論と実際を学ぶ-』,有斐閣,2019年
・『基礎コース財政学』,新世社,2019年
【論文】
・「仮想評価法を用いた博物館の実証的研究」『日本経済研究』,2016年
・「非裁量要因を考慮した上水道事業の効率性に関する研究-非効率性を生み出す裁量要因の検証-」『九州地区国立大学教育系・文系研究論文集』,2020年 など
【その他】
・大分市上下水道事業経営評価委員会 委員長
・株式会社EBPM研究所 リサーチフェロー
・文化庁「文化行政調査研究」審査委員会 技術審査専門員 など
アピールポイント(技術・特許・ノウハウ等)
・データ分析を用いた地域経済の構造に関する検証(回帰分析,シフトシェア分析など)
・データ分析を用いた便益評価(仮想評価法,ヘドニック・アプローチ,産業連関分析など)
・データ分析を用いた効率性評価(費用便益分析,包絡分析(DEA)など)
・アンケート調査票の作成と分析
・バランスト・スコアカードの開発
応用可能な分野
・地域の現状・将来・政策効果の見える化(現状分析+政策効果把握+将来予測)