製品寿命がカーボンフットプリントに与える影響の実証分析

研究概要
1.自動車のグローバルカーボンフットプリント分析
世界15ヶ国に関する自動車のストック・フローモデルと多地域産業連関分析を組み合わせることによって新たなライフサイクル分析手法を開発した. 具体的には, 前述の15ヶ国において保有されている自動車の寿命と燃費の変化が自動車由来のカーボンフットプリントに与える影響を推計した.
2.カーボンフットプリントの時系列分析
日本, ドイツ, アメリカにおいて販売された乗用車に焦点を当て, 自動車寿命の変化が自動車由来のカーボンフットプリントに与える影響を推計した. さらに, 産業連関分析に基づいた要因分解分析を適用することで, 自動車の技術革新や産業の投入構造の変化が環境に与える影響の時系列分析を行った.
3.自動車の買い替え行動分析
排出削減に向けて, 燃費改善や次世代自動車の開発だけでなく, それらを広く普及させるための需要政策(エコカー減税・補助金など)も重要である. 消費者理論(ランダム効用理論)に基づく離散選択モデルを用いることで, 通時的な効用水準を最大化するような消費者行動に基づく買い替え分析を行った.
アピールポイント(技術・特許・ノウハウ等)
・ ライフサイクル分析(耐久財, 製品, 物質フロー・ストック)
・ 産業連関分析(経済波及効果, 付加価値, 雇用, 構造経路分析, 要因分解分析)
・ 消費者行動(離散選択モデル, ロジット分析, 期待効用)
応用可能な分野
環境政策, 環境負荷, 産業エコロジー, 経済波及効果, 消費者行動