少子高齢化社会におけるQOLの維持と向上を目指したAI支援技術の開発研究

研究概要
1. 疾病の早期発見・早期治療を目指した画像診断AIの開発
深層学習を活用して医用画像上の病変を自動検出したり,画像の特徴解析を行ったりして医師に知らせるAIの開発に取り組んでいる.われわれは,失明の最大疾病である糖尿病網膜症の初期病変である毛細血管瘤を深層学習で自動検出することに成功している.また,深層学習の課題である教師画像の調達について,われわれは敵対的生成ネットワークで人工的に教師画像を生成することによって,深層学習の性能が向上することを確認している.
2. マルチエージェントに基づいたレイアウト設計
さまざまな感性を持つ人々が利用する住まい、オフィス、
店舗などの自動レイアウト設計は困難である.われわれは
人や家具をそれぞれ自立行動できるエージェントとして仮
想空間上に配置し,強化学習とマルチエージェントシミュ
レーションを融合したレイアウト設計支援の研究に取り組
んでいる.さらに,人の密集に関するシミュレーションも行っている.
3. 視覚・聴覚刺激が人の運動に与える影響の解析
爽やかな自然の中でのウォーキングやトレッキングのような有酸素運動が人々の生活の一部として定着している.また,室内運動の効果を高めるためのVRフィットネスが導入されつつある.視覚や聴覚刺激が力感に作用する感覚間相互作用の観点から,われわれは視覚・聴覚刺激が人の運動への影響について,定量解析する研究に取り組んでいる.
アピールポイント(技術・特許・ノウハウ等)
・ 機械学習を用いた画像認識
・ 深層学習が適用できないような小規模データでの画像認識・解析
・ マルチエージェントシミュレーション
・ 人を対象としたデータ解析
応用可能な分野
・ 画像認識による異常検出
・ 画像解析による定量解析
・ 人の動きのシミュレーション