流域・沿岸環境の保全と自然災害に関する防災的研究

研究概要
1. 沿岸生態系を取り巻く環境モニタリングの研究
多様性に富む沿岸の水圏域環境は,里山を源流域とする河川が流域の栄養塩を沿岸域に供給し,沿岸域の一次生産や生態系を維持する.そこで浅海域の生態系取巻く環境の変化を定量的に把握するために,新たな環境モニタリング手法を開発・応用し,陸域を含めた沿岸環境の調査と解析,および結果の可視化に関する研究を行っている.
2. 災害情報の迅速的活用法に関する研究
近年の地震活動に加え,豪雨災害を含めた大規模な自然災害は我が国が抱える大きな問題でもある.高齢化・過疎化が進み,多くの地方自治体で防災対応,災害復旧や復興過程で安全・安心な地域づくりの達成ができるか危惧される.そこで災害調査を安全かつ的確に,復旧・復興過程に活用するためUAV(通称:ドローン)を用いた災害支援に関する研究を行っている.
3. 地域支援に関する研究(地域分析)
中山間地域を抱える地方自治体では,救急車の到着が平均到着時間を超える中山間地域を多く抱えており,一次救命にとってAED の設置・普及は重要な課題である.本研究ではAED の普及・推進に加え,市民レベルによる救急医療の拡充を目的とした一連のシステム(WebGIS)の開発・運用に加え,AED 設置情報をもとにAED の効果的活用を目的とした地域分析を行っている.
アピールポイント(技術・特許・ノウハウ等)
・GIS を活用した空間分析(地形,地下水,ネットワーク,多変量解析)
・総合土砂管理(森川海の物質循環,栄養塩供給,底質特性,UAV)
・沿岸環境のモニタリング(沿岸測量,気象・環境調査,波,ROV)
応用可能な分野
土木・農林水産分野における環境保全(施設・資源・生物多様性),防災・減災,自治体支援等