感覚機能の計測とその福祉応用


研究概要
聴覚や視覚、触覚などの感覚,特に聴覚に着目し,その機能や心理物理実験による知覚特性を 明らかにする.そして,その結果を発声補助や聴覚感覚機能障害の補助などの人と人とのコミ ュニケーション支援装置に役立てるための研究を行っている.
1. 発声補助装置の開発と音声の自然性に関する研究
喉頭がんなどで喉頭を摘出し声を出せなくなった人が 用いる発声補助装置のうち,電気喉頭に着目した.電気喉 頭音源波形の改良やその音源の周波数を制御することに より,その不自然な声を自然な声にするための方法を探っ ている.
2. 口腔内の音響情報を利用した装置入力デバイスの研究
運動機能障害者の装置入力デバイスとして, 口の形と 密接な関係がある音声ホルマント情報を使うことを検討 している.口の中の動きの情報をマイクで拾った音から得 ることで,特殊な装置を利用せずに口腔のわずかな動きで マウス等の制御を行うことを目指している.
3.障害物知覚に関する補綴・補助技術
視覚障碍者の一部が持つ,音を出さない障害物の存在を知 ることができる「障害物知覚」能力について調べている.い ろいろな環境下でその能力の要因や適用範囲について明ら かにすることで,このような能力の獲得訓練などに役立てる ことを狙って研究を行っている
アピールポイント(技術・特許・ノウハウ等)
呼気圧制御型人工喉頭の開発
感覚機能の計測技術
応用可能な分野
感覚器に関連した障害者用補助装置及びリハビリ方法等の開発分野
心理物理学などを用いた生体計測分野