非線形偏微分方程式の数学解析・数値解析
研究概要
非線形の現象などを記述する非線形偏微分方程式は、統一理論が未完成でその解の存在でさえ一般 には自明でない。一方で応用分野においては、計算機の性能が向上した現在、これまでのように現 象を線形近似して解析するのでは不十分な場合も散見される。モデルが非線形偏微分方程式で記述 される場合に、その方程式を数学の立場から解析する。 特にこれまでは熱弾性や塑性変形といった固体材料の変形を記述する非線形偏微分方程式を中心 に解析を行ってきた。関数解析・調和解析・フーリエ解析・凸解析・確率解析などの数学解析の手 法を用いて、解の存在・一意性といった非線形偏微分方程式の基本的な問題をはじめ、解の減衰や 不変測度といった解の性質を調べる。 近年は、近似解(数値解)の精度や正確さを検証する誤差評価といった数値解析に関する研究も行っ ている。中でも物理的な構造を継承する構造保存型数値解法に興味をもち研究を進めている。
アピールポイント(技術・特許・ノウハウ等)
固体力学に関わる問題の数学的見地からの考察は可能かと思います。またこれまでの外部企業研究 者との共同研究実績としては、現資産価格過程に依存する取引費用を伴うヘッジ戦略の局所リスク 最小化問題などがあります。
応用可能な分野
固体材料の数学解析・応力解析, 変形のシミュレーション, 材料の安全性の判定,