xR技術を応用したデータ提示技術の開発


研究概要
画像処理技術を応用したボーリング内壁画像解析の開発
ボーリング調査では,掘削孔をカメラで撮影して孔壁の状態を観察することにより,内部の地盤の構造や断層の有無などを調べていくボアホールイメージングという方法がある.防災等での地盤を調査する場合には,整備されていない土地や斜面などカメラの設置には困難な地点での調査が必要となることが多い.したがって,できるだけ移動や設置も含めて,コストがかからない上で,早くて容易な効率の良いカメラでの調査方法が要求される.しかしながら,このようなカメラは,孔内で中心がぶれたり,カメラ自体が回転したりするため,詳細な孔壁の画像を獲得することが困難である.本研究では,低コストで運用できるカメラを用いて精度の高い調査の実現を目的とし,カメラのブレや回転の影響を抑制する手法を検討している.そこで,ロボットナビゲーションなどに利用されているvisual SLAM(Simultaneously Localization And Mapping)の導入を検討している.
xR技術を応用したインタラクティブな情報共有環境の構築
ボアホールイメージングでは,解析結果を単に内壁画像として表示するだけではなく,画像を3次元化してVR(仮想現実感)技術によってヘッドマウントディスプレイを用いて実際の掘削孔として表現する手法や,AR(拡張現実感)技術を応用して,実際の現場で解析結果を直観的に提示できる技術の開発など,VRやMR,ARを統合したxR技術の応用に取り組んでいる.
機械学習を用いた画像処理手法の確立と学習成果の可視化技術の開発
上記の手法を実現するために,深層学習の応用だけでなく,GANやスパースモデリングなどを用いた画像解析手法を検討するとともに,画像解析の精細化を目的としてVRやMR技術を応用した可視化技術を利用する手法を検討している.
アピールポイント(技術・特許・ノウハウ等)
応用可能な分野
・VRやARによる提示が必要な分野
・連続画像処理や時系列画像処理
・機械学習の応用