液晶系における自己組織化構造の研究


研究概要
1.液晶電気対流のレオロジー
ある種の液晶に電圧をかけると,液晶内部に電気対流が発生します。この電気対流下の液晶の粘 性を研究しています。高電圧下では流動特性に履歴が発生し,強磁性体と類似した性質を持ちます。 ある条件でみかけの粘性が負になるため,液晶電気対流をモーターに応用することが理論的に可能 です。
2.光フィードバック下の液晶空間光変調器におけるパターン形成と確率共鳴
液晶空間光変調器を光フィードバック下で動作させると,ある1つの条件下で2つの状態が共存 する状態になり,自己組織化構造が出現します。この自己組織化構造の出現メカニズムや確率共鳴 現象を研究しています。液晶光バルブは液晶の複屈折を利用して光の位相を変調する光学デバイス であり,フォログラフィ,光ピンセットなどに応用できます。
上記の研究は基礎科学的なものですが,出現するパターン(構造)の特徴を定量化する画像解析, 組織観察可能な粘度計,液晶空間光変調器,実験装置を制御する LabVIEW の技術は産業界でも役立つと思います。
アピールポイント(技術・特許・ノウハウ等)
・LabVIEW を使った実験制御技術
・ImageJ を使った画像解析ソフトの開発
・組織観察可能な粘度計
・実験装置製作技術
応用可能な分野
・光の位相を制御する光学分野
・製品の画像検査,自動計測など