微粒子分散系および液体の流れの制御


研究概要
化粧品や食品,塗料やセメントなど微粒子が溶媒に分散した微粒子分散系は、我々の身の回りに数多く見出すことができるが,その流動特性の予測や分散粒子を制御することは基礎科学の研究目標であると同時に,コスト面などから産業的にも重要な課題である.本研究室では,コロイド微粒子のレオロジー測定や微粒子と流体の連成手法を用いた計算機シミュレーションを用いて微粒子分散系対する流動特性のメカニズムの解明に取り組んでいる。さらにその背後にある基礎物理を理解することを目標とし,微粒子分散系の物性の制御や予測可能なシステムの開発を行っている.
また,水を代表とする液体や電解質溶液,ガラス状態の物性も分子動力学シミュレーションおよびX線や中性子散乱実験を用いて研究を行っている.特に,粘度を代表とする流動物性と液体構造の間に成り立つ因果関係を明らかにすることを目標としている.
アピールポイント(技術・特許・ノウハウ等)
研究テーマ及び得意とする技術
(1)コロイド 微粒子分散系に対する研究
(2)液体および微粒子分散系の構造解析
(3)液体およびガラスの分子動力学シミュレーション
最近の液体に関する論文(オープンアクセス):
Science Advances 3, e1603079 DOI: 10.1126/sciadv.1603079 (2017)
Seeing real-space dynamics of liquid water through inelastic x-ray scattering
最近のガラスに関する論文(オープンアクセス):
Nature Communication 8, 15417 DOI: 10.1038/ncomms15417 (2017)
Energy landscape-driven non-equilibrium evolution of inherent structure in disordered material
応用可能な分野
(1)微粒子分散系の流動物性予測システム共同開発
(2)化粧品や塗料などの微粒子分散系の基礎物性の研究