日本人のWell-beingに影響を及ぼす
要因の検討


研究概要
「1. 日本人の Well-being の低さをもたらす要因についての検討―自由の観点から―」
●日本人の Well-being(幸福度)は,他の先進諸国の人々と比べると低いことが一貫して報 告されています。その原因について検討することを中心的な研究課題と位置付けています。
研究結果を基に,Well-being 向上のための方策を提言することを目指しています。
特に,個人がどの程度自由に振る舞うことができているか(i.e.,自由選択の感覚)に着目し,日米の社会人などを対象として国際比較研究を実施しています。
近年では,社会における規範の厳格さや身近な人々との関係の良好さも踏まえた複合的な検討も行っています。
「2. 居住環境・地域,個人の特徴,および Well-being の関連性についての検討」
●カナダのトロント大学に留学した際に実施した,居住環境と Well-being の関係について も引き続き関心を持っています。留学時には,居住環境の向上を経験した人々を対象に, その前後 5 年の Well-being の推移を分析しました。
今後は,日本国内および大分市内・県内における個々人の特徴に適した居住地域の研究を構想しています。
「3. 学校教育現場や職場環境への『自由と Well-being の関係』の適用可能性」
●概要 1 の研究で見出された『自由と Well-being の関係』が,学校教育現場や職場環境に 適用できるかについても関心を持っており,大分県の教育現場での調査も始めています。
アピールポイント(技術・特許・ノウハウ等)
●国際共同研究など,Well-being 研究を 10 年以上にわたって実施してきた実績があります。
●これまでに多様な統計手法を用いて分析を行ってきました。特に,公的機関が収集したもの などの大規模調査データの分析,時系列データの分析,国際比較分析,個人(各従業員など) と集団(それぞれの職場など)との関係性を考慮した上での分析を得意としています。
応用可能な分野
●地域や職場環境,学校教育現場における Well-being 向上策の提言。
●個々人の Well-being や自由の向上を介した職場環境の改善およびモチベーションの上昇。